身体はまっすぐになるのか

背骨(以下脊椎)が完全にまっすぐになることはありません。

 まっすぐな人間はいません。

 

 右利きの人は左足軸足として動作を行っています。野球のバッティングやゴルフのスイングを思い浮かべればお解りだと思います。よって左足加重の傾向が強いのです。左足加重になると、それなりの歪みかたとなります。よく、「右足が短い」といわれるアレです。私の経験上、右利きの99パーセントの方が同じ歪み方となります。関節を支える筋肉のクセです。

 多少、右足が短いと言われようと、骨盤が歪んでいると言われようと、まだ痛みが出ているとは限りません

 微妙に歪んでいるのが正常です。もし、完全にまっすぐであればスムーズな動きはできません。

 

 問題となるのは歪みが大きくなり、動き(以下関節の遊び)がなくなることです。 

 

 

 関節の遊びとは何でしょうか。手首の関節を例にしてご説明します。一方の手首を自分で掌側に限界まで曲げた状態で、もう一方の手の人差し指で曲げた方の手の甲を軽くつついて見てください。わずかに動きます。これが関節の遊びです。

 

 この関節の遊びをつける(取り戻す)ことが関節の矯正なのです。関節の遊びをつけることにより、骨が勝手に元の位置に戻ります

 脊椎の関節の遊びがなくなると、その上下の関節に動きが付きすぎて負担がかかり、その周囲の筋肉が支えようとして硬くなり、痛みの原因となります

 

 ※関節の動きは、屈曲、伸展、左右の側屈、左右の回旋の6方向あります。

 もちろん関節の遊びも6方向になくてはなりません。

 

 脊椎の関節がある方向に遊びがない場合、反対方向に「ズレている」と表現されることがあります。

 この言葉が誤解を与えているのだと思います。脱臼の場合を除いて関節が外れることはありません。骨の位置を決める筋肉や関節の皮膜が硬くなっているのです。

 

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