利き手は、日常生活や、職業、スポーツ動作、使う道具などで、機能が偏っていきます。
機能の偏りが進むと、得意な方向の筋肉が発達する為、強く発達した筋肉に引っぱられて、脊柱や四肢関節は歪んでしまいます。
※小さい時は左利きだったけど、今は、両利きという場合は、強い力を出す時や、使う頻度の多い側が利き手になります。
歪むとどうなるのか?
関節には、肩、股関節、膝など部位ごとの機能に応じた可動域が備わっています。
常に良好な状態であればよいのですが、理想の状態を維持する事は困難です。
なぜなら関節は、長時間の同じ姿勢や強度のある運動などで筋収縮が起きると、滑液の循環不良で、滑りが悪くなり、硬く「引っかかる」事があるからです。
スポーツ活動をしている人は、関節可動域を最大に使うことがあるかもしれませんが、運動をしない人は、関節可動域を最大に使う頻度が少ないので、身体が硬くなっても、歳のせいや運動不足のせいだと片付けてしまいます。
しかし、これは、本来の状態ではなく、関節に負担をかけている状態です。
この負担は、毎日の生活動作で蓄積されます。そして関節周囲の筋肉や靱帯にも影響を及ぼします。
特に、「脊柱側湾症の方」や「妊娠中で靱帯が緩んでいる方」だと、歪みが増して、痛みなどの症状は強く現れる事があります。
歪みと姿勢
パソコン作業やデスクワークをしていると、いつの間にか、楽な姿勢をとろうとして、背中を丸めてしまいます。こういった、楽な姿勢をとり続けていると、筋力低下を招きます。
逆に、正しい姿勢を保つには、適度な筋力が必要です。
不良姿勢では硬い筋肉と、反対の筋肉に筋力低下が起きるので、施術での矯正の効果が持続しない為、筋トレやストレッチを併用しなければなりません。
身体の歪みは、直立姿勢で見る事が多いですが、真直ぐ伸びた綺麗な姿勢が、必ずしも良いとは限りません。
スポーツ選手のように激しい運動を続けていれば、当然のことながら、筋力の左右差が生じます。
適度な左右差はスムーズな動きに繋がり、競技力を高めます。しかし、筋力左右差が大きくなり過ぎると、強い筋肉が弱い筋肉を引いた状態になり、弾力をなくして傷める原因となります。
必然的に、骨格の歪みも強く出るため、運動能力の低下や、痛みなどが現れます。
また、先天的な背骨の変形や、後天的な事故等の影響で変形しているケースの場合は、バランスを保持する為に歪む事があります。その場合、真直ぐにすれば、バランスを保てなくなり、逆効果になることがあります。
この場合は、痛みや違和感を緩和するために、動きやすさに繋がる調整が必要です。