インナーマッスルについて その1

 

インナーマッスルとは何か

 

最近、「体幹」とか「インナーマッスル」という言葉をよく聞くようになりました。

そして様々な都市伝説があります。

 

・インナーマッスルを鍛えると痩せる?

・インナーマッスルを鍛えるとスタイルが良くなる?

・インナーマッスルを鍛えると怪我をしにくくなる?

 

 

ところで、「インナーマッスル」というのはどこにあってどんな筋肉なのかご存知でしょうか?
インナーとは「内部の」とか「奥の」と言う意味です。

洋服でも上着をアウター、中に着るものをインナーと言います。
英語をそのまま訳せば、「内側の筋肉」ということになります。

 

インナーマッスルは筋肉の名前ではない

 

人間の筋肉は体の中心に近い部分から表層まで、何層にも重なっています。

この中で、比較的深い部分にある筋肉がインナーマッスルと呼ばれています。
インナーマッスルを「深層筋」と呼んでいる文献もあります。

インナーマッスルとは、どこか一つの筋肉のことではなく、体の奥のほうにある筋肉の総称だとご理解ください。

 

これに対して、体の表層の筋肉はアウターマッスルと呼ばれています。

大胸筋や上腕二頭筋などもこのアウターマッスルと言われています。

アウターマッスルは大きな力を出す事ができます。動作のメインの力を出します。

 

インナーマッスルとアウターマッスルを明確に区別する基準のようなものは存在していないようです。

というより文献によって違いがあるようです。

 

インナーマッスルには、姿勢の調節、関節の位置を正常に保つなどの働きがあると言われていますが、

本当でしょうか。

 

インナーマッスルの大事な働きとは

 

 

インナーマッスルで体型が変わることも無ければ、力もありません。持久力も増えません。

ではどんな働きがあるかと言うと、骨折を防ぎ脱臼させるためです。

 

なんのこっちゃと思いますよね。

インナーマッスルは、筋肉ですが、属性としては靭帯です。

肩関節の構造でみてみましょう。

肩関節はソケット上になっています。片方が臼状で片方が球状です。

そこに何個かの靭帯がついて関節の動きを制限し、間にインナーマッスルが付着しています。

これだったら靭帯だけでいいじゃないかと思いますよね?

 

関節に大きな力が加わった時に、脱臼、または骨折します。

通常は脱臼することが多いです。実はこれがインナーマッスルのおかげなんです。

 

もしインナーマッスルがなかったら、靭帯が切れる前に骨が引っ張られて骨折してしまいます。

靭帯はそれほど強いのです。

靭帯の隙間にインナーマッスルがあることで、力の逃げ場となり、そこから脱臼し、骨折を免れているのです。

これがインナーマッスルの本来の働きです。

 

続きは次回に・・・

 

 

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